【場合の数】辞書式に並べる順列の公式|文字列の順番

高校数学

今回は、辞書式配列の公式について解説します。

辞書式に並べる順列の公式

辞書式に並べる順列(辞書式配列)の公式ついて解説します。

辞書式配列とは

辞書式配列の問題とは、文字をアルファベット順に並べる問題のことをいいます。本記事では、

文字を辞書式に配列したときに、〜は何番目かという問題について扱います。

辞書式配列の公式

次がある文字列が何番目にくるかを求める公式(辞書式配列公式)になります。

辞書式配列の公式1

異なる \(n\) 個から \(r\) 個取り出す辞書式配列において、右側にある自分より前にある文字の個数 \(p\),\(q\),\(r\),… とすると、求める答えは、

$$ p×{}_{n-1} \mathrm{P}_{r-1}+q×{}_{n-2} \mathrm{P}_{r-2} + r×{}_{n-3} \mathrm{P}_{r-3}+…+1 $$

文字列
右側にある自分より
前にある文字の個数
$$p$$$$q$$$$r$$
重み$${}_{n-1} \mathrm{P}_{r-1}$$$${}_{n-2} \mathrm{P}_{r-2}$$$$ {}_{n-3} \mathrm{P}_{r-3} $$

公式だけ見ても、使い方がよく分からないと思いますので、例題を見つつ、使い方を確認しましょう。

例題と演習

では、例題を見ていきましょう。

例題:辞書式配列の公式

例題

a,b,c,d,eの5文字をアルファベット順に並べるとき、cbedaは何番目か。

方針
辞書式配列の公式を使います。
・右側にある自分より前にある文字の個数

左側の文字から順に考えていきます。
c…cbeda(2文字)
b…cbeda(1文字)
e…cbeda(2文字)
d…cbeda(1文字)
a…cbeda(0文字)
・重み
今回の問題は異なる5個から5個を選ぶので、重みは、\( {}_4 \mathrm{P}_4 \),\( {}_3 \mathrm{P}_3 \),\( {}_2 \mathrm{P}_2 \),\( {}_1 \mathrm{P}_1 \),\( {}_0 \mathrm{P}_0 \) となります。

解答
文字列cbeda
右側にある自分より
前にある文字の個数
21210
重み$${}_4 \mathrm{P}_4$$$${}_3 \mathrm{P}_3$$$$ {}_2 \mathrm{P}_2 $$$${}_1 \mathrm{P}_1$$$${}_0 \mathrm{P}_0$$

よって、

$$ 2×{}_4 \mathrm{P}_4+1×{}_3 \mathrm{P}_3+2×{}_2 \mathrm{P}_2+1×{}_1 \mathrm{P}_1+1 = 60 $$

求める答えは、60(番目)

演習:辞書式配列の公式

演習

a,b,c,d,e,f の6文字から異なる4文字を使って順列を作る。アルファベット順に並べるとき、dbaeは何番目か。

演習の答え

方針
辞書式配列の公式1を使います。
・右側にある自分より前にある文字の個数

左側の文字から順に考えていきます。今回は使わない文字がありますが、使わない文字も横に並べてそれも含めて考えます。
d…dbaecf(3文字)
b…dbaecf(1文字)
a…dbaecf(0文字)
e…dbaecf(1文字)
・重み
今回の問題は異なる6個から4個を選ぶので、重みは、\( {}_6 \mathrm{P}_4 \),\( {}_5 \mathrm{P}_3 \),\( {}_4 \mathrm{P}_2 \),\( {}_3 \mathrm{P}_1 \) となります。

文字列dbae
右側にある自分より
前にある文字の個数
3101
重み$${}_6 \mathrm{P}_4$$$${}_5 \mathrm{P}_3$$$$ {}_4 \mathrm{P}_2 $$$$ {}_3 \mathrm{P}_1$$

よって、

$$ 3×{}_6 \mathrm{P}_4+1×{}_5 \mathrm{P}_3+1×{}_3 \mathrm{P}_1+1 = 1144 $$

求める答えは、1144(番目)

おわりに

以上が辞書式に並べる順列の公式でした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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